はじめに
「腰に鋭い痛みを感じる。寝返りが痛い。」
「背中を伸ばそうとすると腰、特に背骨沿いが痛い。」
これってぎっくり腰・・・?
その腰痛はもしかすると腰の骨が折れている、又は、折れる前の状態かもしれません・・・。
慢性腰痛を放置してしまうと、時に一生治らない腰痛になってしまう事があります。
背骨沿いに走る痛みのあるタイプの腰痛に悩んでいる方は、腰骨の「圧迫骨折」を引き起こす可能性があります。
※
今回は、背骨沿いの脊柱圧迫、特に好発する場所が腰骨に起こる圧迫骨折の内容についてまとめていきます。
私が診させて頂いた方の中にも、ずっと痛かった腰痛症状をチェックしてみると、
脊柱圧迫(背骨間の圧力が高くなっている状態)気味になっていたなど、結構身近である腰痛の種類です。
心当たりのある方は、是非、最後までご覧なってください。
腰が痛い、腰骨が痛い、背骨沿いが痛い→脊椎圧迫骨折
腰痛が治らない・・・レントゲン撮ったら圧迫骨折だった!?
人体は背骨の生理的湾曲で骨の圧力をいなしているのですが、
背中がストレート気味、もしくは、丸まった姿勢になると、
骨で重力の分散ができなくなり、骨が潰れて圧迫骨折することがあります。
この圧迫骨折をしてしまうと、寝返りや、寝ている状態から起き上がろうとしたときに鋭い痛みが走る、最悪は、骨折箇所が神経に触れてしまうと下半身の痛みや痺れ、また、身長が縮んでしまう事もあり、
骨折箇所は時間の経過と共に治りますが(あまりに酷いと、手術もあり得ます)、折れる前の背骨の動きは完全には元に戻りません。
簡単にいうと、折れてしまうことで、背中が少し伸びきらない姿勢、腰が軽く丸まっている姿勢がデフォルトになってしまうという事。
背中が過剰に丸まってしまっているご高齢の方を見かけると思います。
あれは9割型、圧迫骨折をしてしまった方の可能性が高いです・・・。
デフォルトが腰の丸まった状態なので、背中の筋力低下とともに、骨折部位から背中が丸まってしまうのです。
折れやすい箇所があり、この背骨の湾曲が一番大きい理由で、みぞおちの真裏の背骨間、胸椎12番から腰椎1番といわれています。
これは、
- 腰を反らす動作が痛くて前かがみが多い方、猫背気味な方(全年齢に可能性あり)
- 病的には骨粗鬆症により骨がもろくなってしまった方(70歳以上の女性に多い)
- 尻もちを着いてしまった方
上記が多くの原因となります。
一度、折ってしまうと、背骨が正常に戻らない事、どの年代でも起こりえる骨折という点が私個人的に怖いと思うところ。
しかし、何故これが慢性腰痛と関係するのか?
腰を反らす動作が痛くて前かがみが多い方、猫背気味な方(全年齢に可能性あり)等、
腰痛を抱える方がその慢性腰痛を放置する事によっても、いつの間にか圧迫骨折の症状に変わるケースもあるためです。
姿勢の問題もあり
長い間の前かがみ姿勢が続いたり、猫背姿勢な方が腰痛を我慢している場合にもこの骨折が起こるケースがあります。
その前兆としては、
- 背筋を伸ばそうとすると背骨沿いが痛い
- うつ伏せで腰を押すと背骨沿いが痛い
上記が上げられるのですが、
普通の腰痛と勘違いし、放置し続け、日常生活(仕事、家事など)で繰り返し背骨を丸めるなどして、
背骨に圧迫が加わり続けることによって、いつの間にか腰椎の圧迫骨折を起こしていることもあります。
症例ケース
症例としては、腰痛が辛くていらした30代の女性が、圧迫骨折をした後だったケース。
お話を伺うと、4か月前から腰の違和感があり、鋭い痛みに変化。
数週間我慢していたら、その痛みは軽くなったが、腰の疲労感が全く抜けなくなったとのこと。
その方の背骨沿いを触ってみると、胸椎12番と腰椎1番の間が異常に丸まっており、動きが全く出ていない状態。
整形外科に通院してもらい、レントゲンを撮って確認すると、骨折がくっついた跡(仮骨形成)があったとのこと。
いつの間にか腰椎圧迫骨折を起こしてしまっていたケースです。
腰骨が伸びなく、常に前かがみが強制されるので、腰の筋肉レベルでは、腰方形筋が慢性的に疲れやすくなる傾向があります。
これは、一生付き合っていくしかない状態ですので、腰の疲労感がピークに達したときに整体ケアしていくという方針で診させていただいております。
このように慢性腰痛を放置してしまった故に、二度ともとには戻らない圧迫骨折をしてしまうケースもあります。
対策方法
骨粗鬆症の方は特に、ケガ的要因の尻もちを避ける事。
慢性腰痛放置後、いつの間にかの圧迫骨折を防ぐには、
- 普段の腰痛と違う、背骨沿いの鋭い痛みの時はプロ専門医に診てもらう。
- そして、痛みのある動作をなるべく行わないようにする事(圧迫度合いや、傷んでいる角度によって、千差万別です。その人によって痛みのある動作。)。
- 痛みのある部分のアイシング
上記を行って、痛みが引くのを安静に待つのが効果的です。
早期回復には勿論、整体院などでのケアがオススメです。
まとめ
ぎっくり腰や、普通の腰痛と勘違いされやすい「圧迫骨折」
■原因
- 腰を反らす動作が痛くて前かがみが多い方、猫背気味な方(全年齢に可能性あり)
- 病的には骨粗鬆症により骨がもろくなってしまった方(70歳以上の女性に多い)
- ケガ的には尻もちを着いたりした方
■前兆は(圧迫気味になること)
- 背筋を伸ばそうとすると背骨沿いが痛い
- うつ伏せで腰を押すと背骨沿いが痛い
■対策方法
- 骨粗鬆症の方は、ケガ的要因の尻もちを避ける事。
- いつの間にかの圧迫骨折を防ぐには普段の腰痛と違う、背骨沿いの痛みに気づく事。
- そして、痛みのある動作をなるべく行わないようにする事(圧迫度合いや、傷んでいる角度によって、千差万別です。その人によって痛みのある動作。)。
- 痛みのある部分のアイシング
前兆を皆様に特に理解していただければと思います。
一度、完全に折れてしまうと二度ともとには戻らない圧迫骨折。
「放っておけばそのうち良くなるだろう・・・」そんな考えが時に取り返しのつかない事になる場合があります。
心当たりある症状が出てきてもご安心ください!
この記事の対策方法さえしっかり守れば、生活習慣によるストレスや、圧迫度合いにもよりますが、圧迫気味な状態は必ず回復します。
腰に心当たりのある痛みがある、又、不安な方は、是非、当院にいつでもご相談ください。
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