はじめに
今回は慢性的な腰痛・肩こり症状をかかえる方の中で、「治りが悪い人の理由を3つ」公開していきます。
慢性的な症状以外にも、痛みの強いぎっくり腰や膝痛、ケガなどに対しても、治りが遅い時にあてはまる特徴です。
「施術をやった後はいいのだけれど、すぐに戻ってしまう」
「慢性的になってしまう前に早く治したい!」
「他の人は早く治ったのに、私はなぜ治らないの?」
そんな疑問を抱える方は、治りが悪い人の理由3つと、共に「対策」も解説していきますので、最後までご覧なってください。
治りが悪い人の理由①
回復期に普段通り動いてしまう方です。
なぜなら、症状が治りかけのタイミングで、痛みの無い日常生活と同様の動きを行ってしまうことによって、痛みの再発を起こしてしまい、治りが遅くなるためです。
例えるなら、出血を伴っていた切り傷に、やっとできたカサブタを、我慢できずにはがしてしまい、また、出血してしまうような形です。
70代女性のOさんのケース(私が診させて頂いていた患者さんです)。
Oさんは趣味で畑仕事をしていたのですが、
ある時から、右肩を畑仕事中に挙げるタイミングで、何度も亜脱臼を繰り返していました。
肩が抜けるたびに、ご来院し肩の調整をおこない、肩関節が安定するまで(炎症が引いて落ち着く2,3週間)の回復期は安静にして欲しい旨を伝えるのですが、
翌日には、普段通りに畑仕事を開始してしまい、Oさんは繰り返し肩の亜脱臼、再度ご来院されるというのを4週間継続、
最後は「もう肩がずれたままでいい」とのことで痛みが強くなりすぎたらご来院されるようになりました。
このように、首関連の炎症なら1週間、ぎっくり腰なら2週間弱の安静がどうしても必要な「回復期」があります。
普段の生活のルーティンが崩れることは、とても辛いのはわかりますが、我慢が必要な時もありますし、
この生活のルーティンによって、体の痛みや不調を引き起こしてしまっている可能性も多いです(肩こり腰痛膝痛など)。
この回復期に、普段のルーティンをこなすことを優先して、動きすぎてしまうことで、
整体などの身体ケアを行っていても治りが遅いことがあります。
対策
一旦、治るまで安静休息、または、テーピングや装具などで患部を固定することがおススメです。
なぜなら、症状の回復期は安静にすることが改善の最短につながりますし、
どうしても「動かなければならない」「動きたい」場合は、
患部を動かさないようにアイテム(テーピングや、装具)を使って固定することで再発の可能性を低くすることができるからです。
治りきってから普段の動きを行うことは問題ありません。
むしろ、その方が、症状が慢性化せず、関節に限っては「変形」するなどのリスクも無くなるので、安全です。
しかし、どうしても回復期においての安静ができない方は、足し算で患部を守るアイテムを使用して回復に努めましょう。
肩首周りでしたらアイシング、強い腰痛ならテーピングやコルセット、膝痛なら膝サポーターや着圧スポーツタイツなどがおススメです。
治りが悪い人の理由②
身体の使い方が上手くない方です。
これは、痛めてしまった動きを、そのまま繰り返し行ってしまうことで、再負傷してしまい、治りが遅くなってしまうためです。
具体的には、腰痛で例えると、屈んで痛めてしまったにもかかわらず、痛みが治まった後に、
何度も屈む動きを繰り返してしまう事で、腰痛をぶり返してしまいます。
屈むことで腰を痛めてしまうのであれば、屈む動きを背中や、股関節、膝で補えば楽になるのですが、
腰ばかりを起点にして屈んでしまうことで、腰痛を繰り返してしまうのです。
見上げる時に首が痛いなら、少し腰を反って見上げてみる。膝が曲げて痛いなら、曲げないようにしてみる。
などの身体の使い方をする必要があるのですが、上手く身体を動かせない方は、
痛める動きを繰り返してしまうとによって、治りが遅くなってしまいます。
対策
「痛っ」と感じる動きをしないこと、また、かばって動いてあげることです。
身体の使い方は簡単には変わらないため、先ずは「痛っ」という感じが誘発されないように動くこと
そして、痛みをかばって動くことを意識することが、理由②の方へ提案したい対策です。
例えば、屈んで腰が痛いなら屈む動きをなるべく控える、左膝が痛いならかばって右膝に重心を歩いてみる等です。
少しのいい身体の使い方の癖付けだけでも、痛みは引いてきやすくなりますし、
それがきっかけで時間とともに身体の使い方が上手くなるかたも多いです。
身体の特に関節においては「消耗品」です。
身体の使い方が上手くない方は、消耗品を長持ちさせるためにも、
第一歩として「痛っ」と感じる動きをしないこと、また、かばって動いてあげることを意識してみてください。
「また痛くなってしまう」「直ぐに戻ってしまう」という悩み解決にも有効です。
治りが悪い人の理由③
最後に、過去に古傷や関節変形があるかたです。
これは、古傷や関節変形、または、手術をしたことがある方にあてはまり、治りが悪いことが多いです。
具体的には、自律神経的に左右される、患部周りの組織(筋肉、関節、皮ふなど)が正常では無く劣化してしまっているためです。
自律神経的には、脳が痛みを記憶してしまっていることにあります。
これは、気圧の変化などで、耳にある「内耳」が気圧の低下を察知すると、
脳が自律神経のうちの交感神経(興奮させる神経)活性化の命令を下し、
血管の収縮が起こることで、古傷周りの痛覚神経が活性化され、痛みを感じます。
雨が降る前の「低気圧」時に古傷(例えば捻挫した足首など)がうずくというのも、この自律神経的な要因からです。
また、関節変形や、手術をした患部の周りの組織は、確実に正常よりは劣化してしまっているので、治りが悪くなります。
例えば、膝の手術の場合ですと、手術側の膝関節の痛みは無くなったにしろ、動きや感覚は手術前と比べて衰えてしまっていますし、
その膝をかばって腰痛がでるようになるなど、連動して体の不調を起こすこともあります。
過去に古傷や関節変形をしてしまった方は、患部において100%ではなく、85%ほどのパフォーマンスしか発揮できず、治りが悪くなってしまうことがあります。
対策
定期的な身体のメンテナンス、又は、運動を行うことです。
古傷や関節変形を抱える方は、どうしても体の不調を抱えやすい傾向があるため、整体やマッサージなどで身体のメンテナンスを行うことがおすすめです。
古傷や変形、手術後の違和感は、治ることはありません。
それによって、どうしてもかばって出てきてしまう身体の歪みは、プロの力を借りることが一番早いです。
又、運動を行うことで筋力をつけて、患部の安定性を筋肉で補うことも有効です。
どうしても自分で何とかしたい、以前の健康な体を取り戻したいという方は、是非、運動やトレーニングを行うことで筋肉をつけましょう。
患部の安定性を手に入れることにつながります。
例えば、膝関節の前十字靭帯断裂のケースであれば、
太ももの前の筋肉(大腿四頭筋、特に内側広筋)を発達させるように運動トレーニングを行えば、膝の安定性を筋肉で補うことができます。
スポーツ選手などがケガをした後のリハビリに近いです。
是非、古傷、関節変形などで治りが遅いケースであっても、行えることはあります。
ポジティブに対策して、痛みが無い状態を作っていきましょう。
おわりに
今回は慢性痛の治りが遅い人の特徴3選と、その対策を解説していきました。
周りよりも身体の故障が多い・・・と感じる方は、どれかに当てはまることでしょう。
☆自分の身体健康維持はプロにお願いしたい
☆古傷や関節変形を抱えていて身体のメンテナンスをお願いしたい
☆とりあえず早く良くなりたい
そんな方は一度、当院にご相談ください。
身体の使い方の癖など調べながら、お伝えしながら整体させて頂きます。
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