はじめに
親指が外反してしまう「外反母趾」。
今回はその「外反母趾」の原因と3つの対策を解説していきます。
女性に多いといわれていますが、実際の臨床現場では、男性の方で外反母趾の方もいて、
その共通の原因として「股関節のゆがみ」にあることが多いです。
・外反母趾に悩んでいる
・外反母趾を治療中でより早く治したい
・原因をより詳しく知りたい
そんな方は、最後までご覧なってください。
外反母趾で悩む女性Hさんの症例ケース
40代女性Hさんは、ヒール等を履かないのに、右の親指が外反母趾になってしまい、
歩くたびにその部分が靴と擦れて痛いことで悩まされていました。
そして、バランス整体院大泉学園にて、股関節を中心に調整し続け、セルフケアもHさんに行って頂きながら、
およそ3か月で外反母趾の変形がきれいになり、痛みが全く無いほどまで回復することができました。
一般的に、外反母趾の原因というと3つほどあり、
- 生まれつきの偏平足(足のアーチが無い)
- 親指が長い
- ハイヒールなどの幅の狭い靴を履くこと
があるといわれています。
治療方法には、保存療法(装具療法、運動療法、靴指導など)、手術療法があります。
Hさんは色々とネットで外反母趾を調べてみたのですが、
土踏まずはしっかり残り、特に親指が長いような感じもなく、自分自身ヒールも履かないことから原因がわからず、
様々なセルフケアを行ってみても回復しないといった中で、ご来院されたとのこと。
お話を伺うと、5年くらいまえから少しずつ親指の骨が出てきてしまい、次第に擦れて痛くなってきたそうです。
そこで、当院の整体にあたり他の原因を疑ったのが、
過去に足のケガを行ったことがあるか、そして、股関節の状態がどうなっているのかでした。
足裏の感覚(メカノレセプター)不良が原因?
過去に足指の突き指、足首の捻挫や、膝の半月板損傷、股関節痛などの足のケガがあった場合、
ケガしてしまった側の足の裏にある「メカノレセプター」が機能しなくなっていることがあります。
※「メカノレセプター」とは?
身体の様々な場所にある感覚受容器で、関節や、特に足の裏に多くあるといわれ、
これは、足がどういう風に地面に着いているのか、体重は足の前後どこに乗っているのか、
地面の感覚、指や足裏の感覚を保ちます。
転びそうなときは脳に指令を送って、足裏からバランスをとるようにして
体勢を立て直してくれる優れものがメカノレセプターです。
このメカノレセプターは足のケガをしてしまうことで、
足を正常に着くことができなかった期間が長ければ長いほど機能が悪くなり、
足裏の感覚が悪くなる(メカノレセプターの機能低下)ことがあります。
足裏の感覚が悪い状態で、歩き続けてしまうことによって、
着地の衝撃がダイレクトに身体に加わる、足指をつかって踏み込めなくなってしまうなど、
上手く歩けなくなってしまうことが「外反母趾」の原因にもなってしまうことがあります。
股関節のゆがみが原因?
そして、「股関節」がゆがんだ状態でも外反母趾になることがあります。
具体的には、股関節が内旋と外転のゆがみを起こしてしまい、ガニ股のようになってしまっているケースです。
股関節が内旋・外転してしまうと、その歪みが、膝関節、そして足首に伝わってしまうことで、
最終的に親指に外反のストレスが加わり、外反母趾になってしまいます。
Hさんの外反母趾の原因
今回のHさんの場合は、過去の右の足首の捻挫によるメカノレセプターの機能低下、
股関節のゆがみが正に原因となり、外反母趾を引き起こしていました。
治療整体法としては、股関節の内旋外転位、つまりガニ股の整体、
そして、足裏にある細かい関節を整えてキレイなアーチをつくるようにして
足裏の感覚を取り戻すようにして行います。
効果として、見た目としては足がまっすぐになる美容整体効果もあり、
整体側の足裏アーチが上がっているような感じと、しっかり足指で地面を掴んで歩け、
片足で立ってもバランスがとれるようになります。
Hさんは、当院での週1回の整体治療と、後述する3つのセルフケアを毎日行うことで、
約3か月で外反母趾の変形がキレイになり、痛みが全く無いほどまで回復することができました。
今では、月に1度のメンテナンスと、セルフケアのみで、好きなデザインの靴を選ぶことができ、悠々自適に過ごす事ができているそうです。
ここからは、今回Hさんも行っていたセルフケア3つを解説していきます。
セルフケア①
1つ目のセルフケアが足幅の広い靴を着用することです。
足幅が広い靴をつかう事によって、外反母趾が靴との擦れによる炎症を抑え、変形の進行を防ぐことができます。
オススメの靴メーカーとしてはアシックスやニューバランスのシューズです。
外反母趾に優しい幅広の靴が多いので、ご参考にされてください。
セルフケア②
特に行ってほしいセルフケアが、青竹踏みを踏み込むことです。
効果としては、足のアーチ(土踏まず)が形成されることによって、
足のクッション性ができることにより、外反母趾の形がキレイに整っていきます。
青竹踏みに限らず、固い筒状のものであればかまいません。
回数としては1回30回を3セットに分けて行えるとベストです。
勿論、行えば行うだけアーチは形成されるのですが、あまりやりすぎてしまうと、
足裏の角質がぶ厚くなってしまうというリスクがありますので、
上記回数を守って行うことがベストです。
セルフケア③
最後のセルフケアは足場の不安定なところで足踏み体操(バランス練習)を行っていくことです。
効果としては、バランス練習を行うことで、
足裏の感覚器「メカノレセプター」の機能を上げることができ、
正しく足着地ができるようになり、外反母趾の変形進行が落ち着いていきます。
足場の不安定なところは、例えばですが、寝具のマットレスの上や、ソファーのなど
のフカフカしたもので、裸足で行えるとよりベストです。
落ち葉などがたまっている道でウォーキングすることもオススメです。
オススメの回数的には、やればやるほど、足裏の感覚が研ぎ澄まされ、
外反母趾快復にいいことばかりなので、何かをおこない「ながら」ひたすら行うといいです。
(テレビスマホをみながら、読書しながら、歯磨きしながら等)
これは、足のケガ(足指の突き指、足首の捻挫や、膝の半月板損傷、股関節痛など)のリハビリにも
最適なセルフケアで、足裏の感覚を養うことはすべての動きに通ずるものです。
バランス練習の外反母趾快復効果以外としては
・歩きやすくなる。
・足首の捻挫が繰り返されなくなる。
・腰痛や膝痛が楽になる。
・足指が開きやすくなって蒸れにくくなる。
・足の筋肉がキレイにつくようになる。
・バランス感覚がよくなり、転ばなくなる。
などの効果も期待できます。
おわりに
外反母趾治療の予後パターンはおおよそ3つ。
- 外反母趾が完全に無くなった
- 外反母趾の進行が止まり、変形はまだ残るが痛みが無くなった
- 治療期間中に諦めてしまって中断
上記のパターンがほとんどです。
良くなる期間としては、殆どが半年までには効果がでます。
早くて3か月、長くて1年間かかることが多いです。
ご参考にされてください。
注意点としては、外反母趾の変形が進んでいればいるほど(ぼっこりでてればでるほど)、
治る期間が間延びする傾向がありますので早めに整体ケアしていきましょう。
どうしても、セルフケアだけですと、外反母趾の回復が遅くなる傾向があり、
早く治すには、整体とセルフケアのセットが有効です。
外反母趾で悩めるかたは、是非、一度当院にご連絡ください!
早期回復を目指していきましょう。
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