はじめに
「自律神経の乱れですね」
病院でそのように診断されたことはありませんか?
原因不明の首肩こり頭痛めまいは「自律神経の乱れ」が原因とされ、自律神経失調症と診断されることが多いそうです。
当院でも、病院では原因がはっきりわからず、薬を飲み続けたくないという方が多くご来院されます。
そんな自律神経の乱れを自分でコントロールするセルフケアを3つ解説していきます。
「首肩こりをどうにかしたい」
「体の重だるさが続いている」
「自律神経の乱れを良くしていきたい」
そんな方は、是非、最後までご覧なってください。
自律神経の乱れに悩まされていた50代女性Kさんの症例ケース
1か月前から自律神経失調症からくる首肩こりに悩まされていたKさんは、
当院で整体、そして、3つの自律神経セルフケアを行っていただくことで、
4回の施術で我慢できないくらいの首肩こりが解消されました。
これは、整体とセルフケアによって、自律神経の安定をつくることができたためです。
Kさんは医療機関の受付待合業務のパートさん。
症状としては、1か月前から夜も痛みで起きてしまうくらいの首肩痛を感じるようになったとのこと。
近くの整形外科にいくもレントゲンには何も映らなく、大きな大学病院へ転院し検査を重ね、
それでも原因ははっきりせずに最後に下った診断が「自律神経失調症」からくる首肩痛だったそうです。
悪化をたどる首肩の症状に我慢できず、知人のご紹介で当院にご来院されました。
原因として心当たりがあるのは、本人曰く、女性スタッフ同士の人間関係による「ストレス」があるとのこと。
勤務すればするほど首肩の痛みは増してくることもあるそうです。
お身体を触ってチェックしていくと、首の前の筋肉が異常に発達し、腕や首を動かそうにも力が入ってしまうような状態でした。
自律神経の乱れ、特に、興奮する神経がたかぶってしまうことにより、
首肩に力が入ることで痛んでしまったと考えられます。
発汗の量もとてつもなく増えてきたとのこと。
自律神経は、興奮する神経(交感神経)とリラックスする神経(副交感神経)のバランスが乱れてしまうことで、身体に不調をだしてしまいます。
具体的には、睡眠などのリラックスが必要なタイミングで興奮する神経のスイッチが入る、
寝起きの興奮が必要なタイミングでリラックスする神経のスイッチが入るなどという時、
自律神経が乱れることによって身体が上手く作動できず不調を感じます。
Kさんはストレスを感じることでそれに順応するため、仕事中は常に興奮する神経のスイッチがONになり続けていた可能性があります。
そのおかげで、首肩痛を抱え、それさえも「ストレス」に感じてしまい、興奮する神経がONになるという負のループに陥っていたと考えられます。
整体としてできるアプローチは、「深呼吸がしやすい」身体に整えることです。
これは、猫背姿勢を伸ばし、肺により多くの空気を吸い込める姿勢を整体でつくることで、
リラックスする神経のスイッチが入りやすくなり、自律神経を整える効果が期待できます。
そして、より早く症状が楽になるために、Kさんには自律神経を整える3つのセルフケアをお伝えしました。
そのおかげもあり、2回目の整体後にほぼ首肩痛が解消、仕事を開始することでまた再発(ストレスで自律神経が乱れてしまったため)してしまいましたが、セルフケアをして頂きながら、
4回目の整体後には、自律神経を自身でコントロールできるようになり、Kさんは持続的に楽な首肩を手に入れることができました。
Kさんに行っていただいた3つのセルフケアを解説していきます。
セルフケア①
深呼吸を意識的におこなうことで自律神経が整います。
これは、深呼吸をすることで横隔膜にある迷走神経が刺激され、リラックスする神経(副交感神経)のスイッチが入るためです。
基本的に自律神経は、興奮する神経(交感神経)のスイッチが入り続けてしまうことで乱れてしまうことが多いです。
そこで、深呼吸を意識的に行う事で、リラックスする神経のスイッチをONにし自律神経を整えます。
コツとしては、腹式呼吸(お腹で吸ってお腹で吐く)を意識して行うと効果が高まります。
なぜなら、腹式呼吸をすることで、横隔膜が上下に動くのですが、その際に迷走神経というリラックスする神経が刺激されることによって、自律神経が落ち着く方向に向かうためです。
深呼吸の方法
1⃣,楽な姿勢で座るか横になります。
☞楽な姿勢が猫背でもなんでも構いません。自分にとって楽な姿勢が更にリラックスする神経の活動の後押しになり、効果が高まります。
2⃣,鼻からゆっくりと息を吸い込み、お腹が膨らむのを感じます。
3⃣,息を止めて数秒間キープします。
☞これは脳脊髄液の産生が促され、自律神経が整うといわれています。
4⃣,口からゆっくりと息を吐き出し、お腹が凹むのを感じます。
5⃣,これを数回繰り返します。
※3⃣の時点で頭痛などの不調を感じる場合は、このセルフケアは避けてください。
セルフケア②
笑顔を意識的につくることで自律神経が整います。
これは、笑顔によって、顔面にある顔面神経が刺激されることでリラックスする神経(副交感神経)のスイッチが入るためです。
お顔にある顔面神経には、表情筋を動かす以外にも、リラックスする神経のスイッチがONになる働きが一部あり、笑顔をつくることで自律神経を整えることができます。
また、笑顔をつくることで、脳にポジティブなフィードバックが走り、セロトニンといったホルモンが分泌されることによっても、ストレスが緩和されリラックス効果が期待できます。
コツとしては、イライラしてストレスを感じるタイミングで、嘘でもいいから笑顔の形をつくることです。落ち着く効果が期待でき、自律神経の乱れを抑えることができます。
笑顔の方法
1⃣,鏡を見て意識的に笑顔を作ります。
2⃣,ポジティブな思い出や楽しい出来事を思い浮かべると、自然な笑顔が出やすくなり効果が高まります。
セルフケア③
まぶたを軽く圧迫することで自律神経が整います。
これは、目の周りにある沢山の神経(特に迷走神経)を圧迫することで、リラックスする神経のスイッチが入り、落ち着くことができるためです。
目を閉じて、まぶたの上から圧迫することで「睡眠」時の状態を作り出すことができます。
これにより、目の周りにあるリラックスに関与する神経が働き、自律神経を整える効果があります。
まぶた圧迫の方法
1⃣,目を閉じ、リラックスした姿勢で座ります。
2⃣,両手の薬指、中指、人差し指の三本で軽くまぶたを押さえます。
3⃣,深呼吸しながら、数十秒間リラックスします。
☞深呼吸によってリラックスの相乗効果があります。
コラム 自律神経に関わる大切なホルモンとは?
脳の松果体というところで分泌される「セロトニン」というホルモンは自律神経の調整に大きな役割があります。
これは、セロトニンが脳内の神経伝達物質として、特に自律神経(交感神経と副交感神経)の調整に大きく関わっているためです。
セロトニンは別名で幸福ホルモンともいわれていて、自律神経だけでなく様々な体内活動にかかわっており、気分の調整や睡眠、食欲、体温調節などをスムーズにさせる働きがあります。
セロトニンが不足してしまうと、自律神経の調整も悪くなり、気分感情の起伏も激しくなってしまいます。
自律神経を整える様々なホルモンの中でも土台の1つとなる大切なホルモンです。
セルフケア②の「笑顔を意識的につくる」でもあったように、松果体から分泌されるホルモンです。
分泌を促す他の方法としては、
- 可愛い動物(イヌ、ネコなど)の動画をみる
- 友人や家族との時間を過ごす
- 整体などのメンテナンスを行いリラクゼーション
- 日光浴の時間をつくること
などを当院ではオススメしています。
最後の『日光浴の時間をつくること』はメラトニンというホルモンの分泌をスムーズにさせる効果もあるので、睡眠の質が整う効果も期待できます。
おわりに
ちなみに、自律神経の乱れは完全に治ることがありません。できて、5割6割の快復です。
自律神経の乱れ、つまり、波があるということは、人が生命活動を行う上でどうしても仕方がないことなのです。
自律神経の波の振れ幅を、大きい乱れからできるだけ小さくすることを目標に、当院は整体を、そして、3つのセルフケアをお伝えしています。
今回のKさんも5割6割の快復です。仕事をするとどうしてもストレスを感じ、ピークと比べると軽いですが再発する傾向もありました。
自律神経の乱れを薬でコントロールするのか、整体を行って姿勢をキレイにしセルフケアでコントロールしていくのか
いろいろと選択肢はありますので、ご自身に一番あった方法をみつけることが一番の特効薬です。
☆「原因不明といわれた首肩こり頭痛を持っている」
☆「常に眠い重ダルイ感じがする」
☆「めまい・耳鳴りを感じている」
上記の方は、自律神経の乱れが原因かもしれません。
首肩こり頭痛の専門院のバランス整体院大泉学園では、そのような症状へのアプローチを得意としています。
悩みを抱える方は、1度、当院にご相談ください。
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