はじめに
近年、ストレスのかかる世の中で増えてきている歯ぎしりや食いしばり。
感染症流行によるマスク着用でもふえてきた症状のひとつで、歯医者さんにいくと、
歯がすり減っているせいで「歯ぎしり、食いしばりしているね」といわれた方も少なくないはずです。
無意識にいつのまにか起こしてしまう歯ぎしり、食いしばりによって、肩こりも含めて、放置後になってしまう3つの辛い症状を解説していきます。
症状その1 〇〇〇症とその対策
1つ目は顎関節症。顎の痛みです。
歯ぎしり、食いしばりを慢性的に繰り返す、ストレスをため込む方に多い症状です。
歯ぎしり、食いしばりをしている側で高確率に引き起こしてしまう症状。
なぜ、顎を痛めてしまうかというと、
噛みしめるたびに顎関節に力がくわわるためです(寝ているときなどの無意識化ではおよそ200キロの圧がかかります)。
顎関節が腫れ、顎関節のクッション(関節円板)が壊れる、顎の筋肉にダメージがはいることにより、痛みをともなってしまいます。
歯ぎしり、食いしばりの対策としては、意識があるレベルにおいては、つらい方の顎側で噛むのをひかえる、
寝ているときなどの無意識化ではマウスピースをすることによる歯の保護、完全に食いしばらないようケアをしましょう。
歯ぎしりや食いしばりを完全に無くすことはむずかしく、それをおこなうことによってストレス発散をおこなっているので、根本的解決を目指す場合は、
自身のストレスコントロール、ストレス発散をするのがオススメです。
ストレス発散方法は人それぞれなので、自分に合った発散方法を試していきましょう。
症状その2 〇〇〇症候群とその対策
次に、首のまえについている斜角筋の強い緊張、斜角筋症候群です。
これは、首のまえの緊張を伴い、肩こりを助長させます。
こちらもストレス性の歯ぎしり、食いしばりをする方に多くみられる症状です。
歯ぎしり、食いしばりによって、首のまえにある筋肉、斜角筋や胸鎖乳突筋が緊張をおこし、
その斜角筋が、首から腕にかけて走っている神経や血管を圧迫してしまうことによって、
手のしびれや腕のダルさ、それによる慢性的な肩こりを引き起こしてしまうのが「斜角筋症候群」です。
斜角筋は呼吸補助筋ともいわれていて、第1肋骨にも付着し、
息を吸い込むときにも働く筋肉なので、「呼吸が浅くなる」症状も引き起こしてしまうことがあります。
対策としては、歯ぎしり、食いしばりの原因であるストレス発散はもちろんですが、
首のまえの筋肉緊張の圧迫による血行不良をおこしてしまっているので、
首の「保温」(マフラーやタートルネックなど)も有効です。
症状その3 〇痛とその対策
最後は、頭痛を伴うことがあります。
頭の横、こめかみ付近の頭痛があげられます。
頭蓋骨まわりの噛みしめる筋肉としては、代表的なもので、
顎についている咬筋、頭の横に大きく広がっている側頭筋がありますが、
この側頭筋が歯ぎしりや食いしばりによって強く緊張することによって、血管が圧迫されることにより、こめかみの頭痛が引き起こされます。
寝起きや、何かに没頭集中したあとにおきる、こめかみ付近の頭痛はほとんどが、
歯ぎしり食いしばりによる、側頭筋の緊張からくる頭痛です。
片頭痛があるという方は、このタイプの側頭筋緊張からくる頭痛の場合も多いです。
(食いしばり・歯ぎしりがある側に頭痛がでてしまいます。)
対策としては、自分でこめかみのマッサージをするのも有効的です。
側頭筋のツボでいうと「太陽穴」というこめかみにあるツボが主流で、
少し痛気持ちにいいくらいの強さでおしてあげると効果的です。
おわりに
歯ぎしり、食いしばりは、他にも様々なからだの不調を引き起こしてしまいます。
その中でも特に臨床上で多い3つの辛い症状と対策を解説しました。
歯ぎしり食いしばりを完全に無くすことは、ストレスを完全に無くすということなので不可能に近いですが、その原因を頭でわかっているだけでも一つのストレス対策になります。
当院では、食いしばりからくる不調の施術も得意としていますので、
今回の記事をみて当てはまると感じたかたは、お気軽に相談してください。
あなたのストレス原因が一つでも多く解消されますよう、全力を尽くし、早期改善を目指します。
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