はじめに
現代社会では、長時間のデスクワークやスマホ使用による姿勢の悪化
ストレスによる自律神経の乱れなどが原因で、呼吸が浅くなる方が増えています。
呼吸が浅くなると、酸素が体内に十分に行き渡らなくなり、
1番わかりやすいのは「脳が酸欠」になることで、
疲れやすさや集中力の低下などにつながることがあります。
例:寝ても疲れが取れない、怠い、やる気がおきないなど
今回は、呼吸を深くするための5つのストレッチを、
国家資格を保有する整体師の視点からご紹介します。
簡単に行えて、しかも、自律神経のケアにも有効なものばかりなので、
ぜひ日常生活に取り入れてみてください!
Q&A「自分で自律神経を整える方法はありますか?」に回答
よく自律神経症状(肩こり、食いしばり・歯ぎしり、頭痛、めまい、耳鳴りなど)に悩める患者さんからあるのが、
「自分で自律神経を整える方法はありますか?」
という質問です。
もちろん、自律神経を整えるために効果的なストレッチがあります。
自律神経を自分でコントロールするには、「呼吸」の管理しかありません。
呼吸に関連する筋肉を緩めることで、呼吸が深くなり、
リラックス効果が得られ、自律神経のバランスを整えやすくなります。
例えば、首や肩の筋肉が緊張すると、その緊張抵抗のせいで
肺の上部が膨らみにくくなり、呼吸が浅くなりやすいです。
これからご紹介する5つのストレッチは、
そんな筋肉の緊張を和らげ、呼吸を深める助けとなるものです。
呼吸が楽になる5つのおすすめストレッチ
※
前提として、ストレッチ中に首や肩に痛みを感じた場合は、無理せず中断してください。
首の前ストレッチ
首の前面には胸鎖乳突筋や斜角筋という大きな筋肉があり、
この筋肉が固まると、肩が上がり、
頭が筋肉の緊張で下がり猫背姿勢になってしまい、呼吸も浅くなりがちです。
【方法】
①姿勢を正して、両肩をリラックスさせます。
②頭をゆっくりと後ろに倒し、あごを天井に向けます。
③この姿勢で20~30秒キープし、首の前面が伸びているのを感じましょう。
(この時に軽く奥歯を噛んであげるとよりストレッチが効きます)
④ゆっくりと頭を元に戻します。
これは、食いしばり・歯ぎしりがある方にも有効なストレッチで、
行ってあげると首の前がポカポカ温かくなり、呼吸が深くなります。
※
首を反らしたときに、首の後ろに痛みがある場合は
首の関節炎を起こしている可能性があるので無理せず中断しましょう。
広背筋ストレッチ
背中にある広背筋は、体幹を支え、腕や肩の動きにもつながっています。
広背筋は、背中から脇まで伸びている筋肉で、わき腹が伸びるとストレッチが効きます。
広背筋を伸ばすと胸が開き、肺の裏にあたる背中の動きがつくことで、
肺に入る空気量が増えて呼吸が楽になります。
【方法】
①座った状態で、右手を頭上に上げて左側に体を傾けます。
↓
②左手を床に置き、バランスを取りながら右のわき腹が伸びるのを感じましょう。
↓
③この姿勢を10~15秒キープし、反対側も同じように行います。
これを行ってあげると、肩が回しやすくなり、姿勢も良くなって呼吸が深くなります。
※
肩をあげた時に、肩に痛みが走る場合は
肩関節のケガをしている可能性がありますので無理せず中断しましょう。
僧帽筋ストレッチ
僧帽筋は首から肩、背中にかけて広がっている筋肉で、ここが緊張して硬くなると
肺の上部の動きを制限させてしまうことで、呼吸がしづらくなります。
【方法】
①背筋を正して座り、左手で右側の頭を押さえます。
↓
②頭を左側に倒し、首筋の右側が伸びるのを感じます。
(目線を下にして行ってあげるとよりストレッチが効きます)
↓
③この状態で10~15秒キープし、反対側も行いましょう。
これを行ってあげると、肩こりが楽になり、呼吸が深くなります。
※
首のストレッチ感が痛気持ちいい感じではなく、鋭い痛みの場合は
首の筋肉が傷ついている可能性がありますので、無理せず中断しましょう。
肘突き上げストレッチ
肘を突き上げて肩甲骨を動かし、背骨の動きをつくることで
背中の筋肉をリラックスさせることができます。
このストレッチが特に強力で、背中や肩、首のこりを一気にほぐし、
呼吸が楽になる効果が期待できます。
【方法】
①姿勢を正して両手を組んで頭の後ろに置きます。
↓
②そのまま脇をしめて肘を突き上げるようにできる限り真上を見上げます。
(腰を反り上げるようにしてあげると効果が上がります)
↓
③脇の筋肉が伸び、背中に力が入るのを感じながら10~15秒キープしましょう。
これを行ってあげると、背骨(胸椎)の前弯をつくることができ、
猫背姿勢が改善されることで、胸が開きやすくなります。
そのお陰で、肺も本来ある膨らみがしやすくなり、呼吸が深くなります。
※
首や背中、腰に鋭い痛みが走る場合は、
関節、又は、筋肉に問題を抱えている可能性がありますので、無理せず中断しましょう。
横隔膜ストレッチ
横隔膜は呼吸に直接関与する筋肉で、吸うと下がり、吐くと上がる所です。
また、この横隔膜の動きが身体をリラックスさせる効果もあります。
ちなみに、焼肉でいうと「ハラミ」や「サガリ」の部位にあたります。
猫背姿勢が続いたり、ストレスが溜まると横隔膜は硬くなることがあり、
動きが悪くなることで肺の動きを制限してしまい、呼吸が浅くなります。
横隔膜へのアプローチによって、リラックス効果が高まり、呼吸が深くなります。
【方法】
①両手の人差し指~小指を肋骨の内に食い込ませるようにして、肋骨をつかみます。
↓
②ゆっくりと深呼吸しながら、肋骨内の横隔膜の動きを感じます。
(少し痛く、指が押し戻されるような感覚です。)
↓
③10回ほどゆっくりと行います。
(1回毎に、指の位置を少し変えてあげると効果的です)
呼吸の動きと指の押さえによって、横隔膜がストレッチ・マッサージされて、
横隔膜と肺の動きがスムーズになることで、呼吸が深くなります。
※
肋骨の内は強く指でつかみすぎると、ケガする可能性があります。
少し痛いかな・・・?くらいの強さでつかんであげましょう。
おわりに
今回ご紹介した5つのストレッチは、
どれも簡単でありながら呼吸を深める効果が期待できます。
毎日のリラックスタイムや就寝前に行うことで、
心身のリラックスが得られ、質の良い睡眠にもつながり
自律神経を整えることができるでしょう。
自然と、食いしばり・歯ぎしりや、気象痛、首こり肩こりが楽になったというお声も頂きます。
もし、※の注意書きにもあったように、ストレッチ中に痛みが走る場合は、
元々、ケガをしている可能性があり、
そのせいで呼吸が浅くなって自律神経が乱れてしまっているケースもあります。
「ストレッチ中に痛みがあった」
「自律神経を早く良くして整えたい」
「首肩こりや頭痛、めまいに悩んでいる」
そんな方は、1度、当院へご相談ください。
電話予約、又は、24時間のラインネット予約が可能です。
当院は「首肩こり・頭痛・寝違えの専門院」です。全力でサポートいたします。
関連記事