はじめに
首肩こり頭痛を専門に扱っている当院が、首を痛めてしまう大きな原因3つと、そのセルフケア対策を解説していきます。
首の辛さは、脳に一番近い関係で、特に過敏に感じやすいものです。
しかも、首の骨(関節)が歪み痛むことによって、心臓から首を通り脳に走る椎骨動脈という動脈の流れが悪くなり、
脳が血行不良、そして、酸欠になり、自律神経が乱れてしまいます。
そんな様々な体の不調を連鎖的に起こしてしまう首の痛みの原因を詳しく解説していきます。
その原因の対策もしっかりとお伝えしていきますので、首の痛みに悩める方は、是非、最後まで閲覧ください。
中学生Tさんの首痛症状改善ケース
中学3年生のTさん(女性)
は、整体と対策セルフケアを行い、2週間ほどで首の辛さがほぼ無くなり、勉強に専念することができました。
これは首が痛くなる原因の3つの対策と、当院独自の首整体により、首の歪みが持続的に整う状態をつくる事ができたためです。
Tさんは受験が近づいてきたため、塾に通い猛勉強、追い込んでいたのですが、
一ヵ月前から、首が痛く、頭痛も感じるようになってしまい、勉強にも支障がでるとのことで当院にご来院されました。
特に朝起きる時に首痛く、授業中の学習時間には肩こりも強く感じて集中できない、
しかも、夜はどこか目が覚めてしまい、布団に入っても数時間は眠れない日が続いていることも悩みの1つとのこと。
ご来院されたときのお顔も血色が悪く、睡眠不足の気があることは、初対面に感じました。
夜寝る前のリラックスする神経(副交感神経)がうまく活動していないのでしょう。
正に、自律神経が乱れてしまっているために引き起こされる症状です。
首を触って確認してみると、左首の関節4番と5番の関節部分に熱感あり。炎症を起こしているようで、腫れていました。
その部分を点で触ると圧痛があり、首を左に捻る、後ろに反らす動きが痛くてできない状態でした。
恐らく首の関節(頚椎)の4番と5番の間の捻挫です。
いわゆる、寝違えの首のズレが残っているもので、その首の関節炎まで引き起こしてしまい、痛みがでているようでした。
Tさんは見た目からして猫背姿勢でストレートネック、肩のコリを感じると首を回して捻る癖があるそうで、枕を使って寝る習慣もなかったそうです。
どれも首にとって悪い習慣ばかり、今まで痛めていなかったことが不思議なくらいでした。
特に気になったことが、左の首肩が異常に発達している点です。恐らく力が入る癖があったのでしょう。
Tさんには、首を痛める原因を説明し、その対策を行って頂きながら、
当院で整体を行い、およそ4回の通院、期間にして2週間ほどで、首肩回りの辛さが回復。
整体の回数ごとに、眠りにつきやすく、朝起きた時の痛みも軽くなり、勉強に専念することができたそうでTさんも一安心。
後は、学習に集中した時の左首肩の緊張の辛さが残るのみ。
今は、経過観察という形で、月に1,2回メンテナンス整体を行っています。
ここからは、Tさんに説明した、首を痛める3つの原因とその対策をより詳しく解説していきます。
首痛の原因① 猫背姿勢とストレートネック
猫背姿勢とストレートネックが原因で首痛を伴いやすくなります。
なぜなら
、猫背姿勢で丸く固くなった背骨の動きを補うように、首の関節の動きが大きくなってしまい、
その状態で反らす、捻る動きが首に加わることで、首の関節が引っかかり炎症を起こし、痛みを伴うためです。
また、痛くて反らせなくなった首は、真っすぐな首の形(ストレートネック)になることで、
首の関節と関節のすき間が狭まってしまい、より動きが悪くなり、炎症をくり返し、悪化するという負のループになりやすいです。
人の背骨は腰椎が5本、胸椎が12本、頚椎が7本の合計24本の骨がくっついて、1本の背骨を成し、
生理的湾曲というカーブによって、頭の重さ、重力の負担をいなすようにし体の軸を保っています。
具体的には、この背骨の胸椎1番から7番ほどが丸まり、真っすぐになった姿勢を猫背姿勢といい(頭の位置が前気味になります)、
背中の丸まって固まった動きを補うように、首の後ろに反る動きが
良くなりすぎてしまうことによって、首の関節が炎症を起こして痛んでしまいます。
そして、痛んで反らせなくなった首は、胸椎の丸まって真っすぐな1番から7番の猫背同様、
真っすぐな首角度になりやすく(ストレートネック)、首の関節と関節のすき間が狭くなり、
炎症部分の圧が抜けにくくなることで、首痛を長引かせてしまいます。
対策 背骨ストレッチ体操
対策としては、タオルを使った背骨ストレッチ体操が有効です。
この背骨ストレッチ体操を行うことにより、猫背で丸まっている胸椎が伸ばされ、
猫背姿勢を予防することが可能で、繋がっている首の動きがスムーズになり、結果、首痛の対策効果があります。
イスに座りタオルを両手で持ち、バンザイの姿勢から、肩甲骨を寄せるようにして、タオルを掴んだまま腕を下げていき、背骨をストレッチする体操です。
背中が丸まってきたなというタイミングで、1セット10回ほど反復して行えるとベストです。
上手くいくと、背骨が『ポキポキ』鳴り、伸びる感じが実感できます
首痛の原因② 首を捻る、固定する癖
首を回して捻る、または、一定時間動かさずに首を固定する癖があると、首痛を伴いやすくなります。
なぜなら、首の関節は大きく回すような捻じる動きが加わることで、関節面が引っかかり、炎症を起こし腫れてしまいます。
また、一定時間首が固定されることでも、首の関節に頭の重さと重力が加わり、炎症を起こし腫れて痛みを伴うためです。
首の関節は1方向の動き(前屈、後屈、左屈、右屈、左と右回旋)を行うのに適している関節で、
グルグル回すような多方向が混ざった動きには適していない関節です。
グルグル回すことで、首肩回りの筋肉が一時的にほぐれて楽になった感じがしますが、
関節レベルでは捻った側に「捻挫」を起こしてしまっている状態で、炎症し、腫れることで痛みを伴うことがあります。
また、一定時間、首を固定することも関節には負荷がかかります。右利きなら左首、左利きなら右首を固定する傾向があります。
Tさんは、学習時に右手でペンを持ち集中したタイミングで、
左首に力をいれて固定(動作の軸をつくること)し、学習していたようです。
左首の関節に圧が加わり、首痛を悪化させてしまっていました。
この固定側、軸にする側に癖は、体の無意識的な使い方になるので、治すのは難しいです。
しかし、そんな癖もあることを頭の隅に入れておくことで、
力が入ってしまっているタイミングで、意識的に力を抜くことができ、対策できます。
対策 首矯正タオルストレッチ
このタイプの首痛の対策としては、タオルを使った首矯正タオルストレッチが有効です。
これは、首の関節のすき間を広げる効果があり、首を回した、固定した後の首痛を和らげる効果が期待できます。
タオルを両手で持ち、首にタオルを引っかけ、両手でタオルを前側に引きながら、首を後ろに倒すようにしてキープすることで、関節のストレッチをおこないます。
できれば、タオルを引く強さと、首を後ろに倒す強さは均等であれことがベストで、
首の窮屈な感じ、痛み、こり感を感じたタイミングに、1セット30秒間ほど行うだけで首痛緩和の効果が期待できます。
上手くいくと、この首矯正タオルストレッチ後、
首が反らしやすい、左右に振り向けやすいというように関節の動きが回復します。
※
しかし、首の炎症時(痛め始め)は、この対策に痛みを伴うことがあります。
痛い場合は無理におこなわず、先ずは、アイシングして首の炎症を引かせましょう。
首痛の原因③ 寝ている時の枕が低い
寝ている時の枕が低いことによっても、首痛は発症することがあります。
これはなぜなら、寝ているタイミングに、枕が低いことによって、首が反らされる動きが長時間加わることで、
関節が強く噛み合って引っかかり、炎症を起こして痛みを伴うためです。
首関節を後ろに倒すと、ある程度の角度まで行くと引っかかり感や、詰まる感じが感じられると思います。
これは、首の関節の後ろには「椎間関節」という、首の骨と骨をつなぐ関節があり、
後ろに反る動きで関節のすき間が狭くなることで、動きに制限がかかるためです。
無意識の寝ている姿勢で、枕が低く、反らす動きが強制される状態が続くことで、
椎間関節のすき間が狭くなって強く噛み合うと、炎症を起こしてしまい、
腫れることによって、寝起きの首痛を伴ってしまいます。
また、実際の就寝時は、反らされる動きだけでなく、
捻る動きも複合的に加わるため、首の関節にとっては凄まじい負荷がかかります。
この負荷が強く、首の関節の炎症が重く出ているケースが「寝違え」です。
この時、関節が腫れ、痛みのあまりに首を動かせなくなることがほとんどです。
対策 高さのある枕を使って就寝
対策としては、ある程度の高さがある枕を使って寝る事で、朝起きた時の首痛が和らぎます。
なぜなら、枕を高くして寝ることによって、首の関節のすき間ができた状態になり、関節へのダメージが少なくなるためです。
理想の枕高さは
仰向け寝で首が前に15度ほど高くなるほどの枕の高さが理想です。
横向き寝においては、首の側屈が起きなくなる片方の肩幅ほどの枕の高さ。
うつ伏せ寝の癖は、首の回旋が強くなり、痛めやすいので治す努力をしましょう。
マットレスの柔らかさや、枕の固さも考慮して、上記の高さを枕でつくることができれば問題ありません。
枕の選定が手間であれば、当院でも枕の販売をしていますので、是非、検討してみてください。
おわりに
Tさんは今回の痛める原因を全てコンプリートした首痛を伴っていました。とても辛い状態だったと考えられます。
首を固定する癖は、学習をする限り、また出てきてしまう可能性があるので、そういう点のケアにおいても経過観察をしています。
反復して首の形を整体することで、首関節も形状記憶し、持続的な整体効果が期待できます。
3つの原因を攻略して、皆様も首肩こり頭痛の無い生活を手に入れていきましょう!
早く治したい方、首痛が慢性的にある方、不安な方は今回の対策のみでなく、
当院のバランス式・骨格矯正整体を1度、体験してみてください。
関連記事