初めに
1年を通して特に寒い季節に多発するぎっくり腰。
一度、やってしまった方はわかると思いますが、痛みのあまり、
予定を全キャンセル変更、部屋で安静にうずくまり、
なにもできない事に切ない想いを抱くこともぎっくり腰の特徴です・・・。
今回はぎっくり腰を引き起こしてしまう方に8割近く当てはまる特徴2つとその対策を解説していきます。
ぎっくり腰経験者や、不安を抱えている方は最後まで閲覧くださいませ。
※
今回のぎっくり腰に関してですが、前かがみできつくなるぎっくり腰のタイプの方に、多く当てはまる内容になっております。
特徴①猫背姿勢の方
ぎっくり腰は、前傾前かがみ重心の猫背姿勢の頻度が高い方が、腰の筋肉を使い過ぎて(オーバーユーズ)しまったタイミングで、
腰に負荷がかかり不意に発症してしまうことがあります。
何故、前かがみの頻度が多いとぎっくり腰になってしまいやすいかというと、
前重心が続くと、体が前に倒れないように、体の後ろの背中腰付近の筋肉の収縮が働くことで体を支えてくれるのですが、
何度も繰り返しかつ、持続的に収縮を繰り返すことによって、
筋肉の柔軟性や血行不良になり、最悪のケースですが使い続ける事によって筋繊維に傷が入ります。
筋肉の収縮が起こるたびに傷口が開き、傷口が大きく開けばぎっくり腰・・・という形になります。
猫背姿勢が常に姿勢のデフォルトになってしまっている方は(デスクワーク等)、
背中腰の筋肉が強制的に収縮され働き、筋肉の傷が入っているにも関わらず、
不意に立ち上がる動きなど、腰に負荷がかかることで、ぎっくり腰になりやすい傾向があります。
猫背姿勢の首が前に、肩関節が前に、背中を丸まっている姿勢は、どうしても前傾姿勢な前かがみになってしまい、
それを前に倒れないように支えてバランスを取ろうと背中腰の筋肉が持続的に使われてしまい、オーバーユーズにつながるためです。
対策 視線を上にして立ち上がる
猫背姿勢の方が何故、ぎっくり腰になりやすいかという理屈はご説明した通りですが、
かといって、無理に猫背を伸ばそうとしても、余計に背中腰の筋肉が過剰収縮し疲れてしまうのでお気を付けください。
猫背姿勢の方のぎっくり腰にならないようにする対策としては、
座り姿勢から立ち上がる時や、重いものを持ち上げる時、腰がなんだかぎっくり腰になりそうな違和感を感じる時において、
「視線を上にして立ち上がること」が非常に有効です。
下を向きながら立ち上がると、ちょうど、腰に負荷がかかる形になり、
腰の筋肉の傷口を広げてしまい、痛めてしまう確率が上がってしまいます。
そこで、上を向いて立ち上がるようにすると、腰の負荷を大きく和らげることができ、スムーズに立ち上がれます。
何故、上を向いて立ちあがる事が、猫背姿勢の方にとってのぎっくり腰対策になるかというと、
上を向くことによって、脳神経学的に脳が痛みを感じにくいというのもありますが、
上を向いて立ち上がると、背中の筋肉、そして、膝を曲げて全身で動作ができるので、腰の負担が減り、ぎっくり腰のリスクがグッと減るためです。
猫背姿勢の方で、そもそも首が痛くて上を向けないという方は、重傷です。
ぎっくり腰、腰痛の再発を繰り返すことになってしまうので、
先ずは、早めの首のケアメンテナンスをオススメします。
特徴②同じ姿勢をとり続ける機会が多い方
同じ姿勢をとり続ける機会が多いことも、ぎっくり腰を起こしてしまう多くの特徴の一つです。
デスクワーク等で集中して座り続ける方や、仕事柄どうしても同じ姿勢が強制されてしまう方に当てはまります。
同じ姿勢をとり続けた後に、動き始めようと腰に負荷がかかった途端にぎっくり腰・・・
そんなタイミングも少なくありません。
前提として筋収縮の種類としては、3種類あり、
- コンセントリック(短縮性筋収縮)
- エキセントリック(伸張性筋収縮)
- アイソメトリック(等尺性筋収縮)
上記があります。
この「アイソメトリック収縮」が1番に筋肉への負荷が大きく
そして、「同じ姿勢をとり続けた」時の体の筋肉に起こる収縮の種類です。
なぜ、同じ姿勢で腰を痛めてしまうかというと、
筋肉の長さに変化がない状態で、力が入っている状態がアイソメトリック収縮で、
同じ姿勢をキープするだけでも腰回りの筋肉の筋緊張は起こり、ガチガチに緊張した状態になり、
腰の血行循環不良、柔軟性が低下、動き始めに筋肉に傷つきやすくなるのが原因で
ぎっくり腰になりやすくなってしまうためです。
動いていないのに、腰の筋肉のトレーニングを行ってしまっているという状態。
このタイプのぎっくり腰になりやすい特徴を持っている方は、
日常生活レベル、もしくは仕事において長時間の同じ体勢が続くことで、安静を維持しにくい傾向があり、一度、ぎっくり腰を起こしてしまうと、
完全に治るまでに再負傷を繰り返してしまう事が多いのが難しい点です。
対策 貧乏ゆすり
長時間同じ姿勢をとり続ける機会がどうしても強制されてしまう方は、
「貧乏ゆすり」を行うことが有効。
同じ姿勢をキープすることで、腰の筋肉が収縮し、ガチガチに緊張する前に、
その姿勢で貧乏ゆすりを行ってあげることで、ぎっくり腰のリスクはかなり減ります。
なぜなら、貧乏ゆすりの細かな振動と動きは、血行不良を防ぎ、
同じ筋肉を同じ体勢で使い過ぎて痛めるのを防ぐことができるからです。
貧乏ゆすりは客観的に見た印象がいいものではないかもしれませんが、
大怪我してしまうぐらいでしたら行ってあげましょう。
15分ごとに30回程行うのが有効です。
無意識に貧乏ゆすりを行えるようになると大きく予防ケアになります。
同じ姿勢をとり続けない事が目標なので、足を組む、組み替えたりを繰り返し行うことも有効ですので、
貧乏ゆすりに引け目を感じる場合はこちらも試してみてくださいね。
まとめ
今回は、私が臨床で診てきたぎっくり腰患者さんの原因において
特に多かった特徴を2つほどピックアップしてみました。
猫背姿勢や、同じ姿勢を長時間とり続けてしまう機会はかなり身近にあります。
腰は使い過ぎによって傷が入り痛めます。
そんな特徴と傾向、対策を知っているだけで、ぎっくり腰経験者の方の不安は軽くなる事でしょう。
当院はぎっくり腰治療においても自信があります。
早く良くなりたい、治したい方はいつでもご相談ください!
ぎっくり腰にも大きく区分して3パターンあります。
より、ぎっくり腰について知りたい方は以下の関連記事をご参考にしてください。