はじめに
慢性的な肩痛で「ケアしてもすぐにもどってしまう」
そうやって諦めてしまっている方も少なくないと思います。
どうせ治らないならこの肩の痛みを放置しても・・・
しかし、その慢性症状、諦めて放置したら大変なことになるケースがあります。
そんな方々が数年かかる、または一生ものの『五十肩』症状になってしまった症例ケース、そのセルフケア法大公開!解説していきます!
肩痛を放置後に五十肩になってしまったJさんの症例ケース
慢性的な肩痛を約3か月放置していた40代女性のJさん。
Jさんは、ある日、肩が全く動かなくなる五十肩になってしまいました・・・。
なぜ、今回のJさんは『五十肩』になってしまったかというと、
肩痛、引っかかり感があるにも関わらず、それを無視し、肩をあげる動きを繰り返してしまうことで、肩関節の関節包に炎症をおこしてしまい、
その肩へのダメージに対応するように関節包が癒着してぶ厚くなり、本来の肩の可動域を失ってしまう五十肩になってしまったのです。
五十肩になる前に、Jさんは下記の肩痛に悩まされていました。
- 肩をあげると痛い
- 電車で吊革をつかむのも痛い
- 遠くのものを取ろうと手を伸ばしても痛い
- 高い位置にある食器を取ろうとしても痛い
痛みがでるのは決まって肩の前のほうだったそうです。
病院に通っても「一時的に楽になるが、すぐにもどってしまう」そんな経験を繰り返し、通院を断念。
気が付けば2カ月、肩の痛みを放置して生活。
少しずつですが、肩の可動域が狭くなってきたような感じもしていたそうです。
特に腕を後ろに回す動き(結帯動作)はかなり動きが悪くなり、
これをやると肩の中心部に痛みが走るようになってきたとのこと。
「時間が経てばよくなるだろう」と考えていたそうです。
そして、慢性的な肩痛を放置して3か月たったある日、
いつもどおりの家事を行おうと、掃除機に手を伸ばしたとたん、急に肩に激痛が走り、どんな動きをおこなっても全然動かなく、
慌てて近所の整形外科に駆け込んだところ、『五十肩』の診断が下されてしまいました・・・。
慢性的な肩痛、肩の引っかかり感は、2,3カ月放置してしまうことによって、
治るまで半年から数年かかるといわれている「五十肩」という肩の症状になってしまうケースがあります。
そんなJさんに行って欲しかった五十肩予防セルフケア法を3つ紹介していきます。
五十肩予防セルフケア① 就寝時の枕高さを高くすること
寝ている時の枕の高さを、片方の肩幅程の高さにすることで、五十肩を予防対策することできます。
なぜなら、寝てるタイミングにおいての、肩関節のゆがみを予防できるからです。
この五十肩になる前の「肩痛、肩の引っかかり感」の理由のほとんどが、
肩関節の構造のゆがみからくるもので、そのほとんどがゆがみを整復することで治すことができます。
枕の高さが低いと、寝てるタイミング『とくに横向き寝での姿勢』で、
自分の下敷きになってしまっている肩関節が体重で潰されてしまい、
前方にズレるようにゆがんでしまいます。
これが「一時的に楽になるが、すぐにもどってしまう」、肩痛の再発の原因のほとんどです。
寝ている時の枕の高さを、片方の肩幅くらいの高さにして、予防対策セルフケアしましょう。
五十肩予防セルフケア② 肩回し運動
正しいフォームで、肩回し運動をくり返しおこなうことは、
五十肩の予防、そして、五十肩になってしまったあとのリハビリにもなります。
※肩回しの正しいフォーム
上記のイラストのように、肘を完全に折り曲げて、肘で円を描くように肩を回すこと。少しでも肘の曲げる角度が甘いと、効果が少ないです。
これはなぜかというと、痛くない動きでの肩回し運動を行うことで、
肩の関節包の癒着を少しずつですが、はがすことができ、肩関節の動きをつくることができるからです。
可動域の広い肩関節は、痛くない範囲での肩回しをおこなうことによって、正常な肩関節の位置におさまりやすく、
関節包の癒着をはがすような効果もあり、五十肩になる前や、なった後の予防対策セルフケアになります。
このセルフケアのコツとしては、
手先が肩に着くくらい、完全に肘を折りたたんで、肘で円を描くように肩をグルグル回す(前後回転)をすること、
そして、円の大きさは肩痛がでるかでないかの範囲をコントロールしておこなうことです。
- 肩をあげると痛い
- 電車で吊革をつかむのも痛い
- 遠くのものを取ろうと手を伸ばしても痛い
- 高い位置にある食器を取ろうとしても痛い
- むしろ五十肩になってしまって痛いなど
さまざまな動作での肩痛があるときは、この肩回し運動を行なうことによって、痛みが緩和されることが期待できます。
予防対策セルフケア③ アイシング
肩痛、肩の引っかかり感があるタイミングにおいて、
痛みのある部分の「アイシング」を行うことで、五十肩の予防対策セルフケアになります。
これは、くり返しの肩痛や肩の引っかかりによって、炎症が起きてしまっている関節包がアイシングで冷やされることによって、炎症と腫れが落ち着き、
関節包が肩関節に癒着されにくくなり、ぶ厚く肥大してしまう事を防ぐことができ、肩痛や肩の引っかかり感を楽にすることができるためです。
アイシングの方法はできれば、シップではなく、
保冷剤や氷嚢、アイスパックなどを肩にゴムバンドなどで巻きつけて、1日に最低4時間は行えるとベストです。
アイシングするときは凍傷防止のため、なにかタオルやハンカチなどを保冷アイテムに巻き付けて、肩にあててください。
オススメのアイシングするタイミングですが、「就寝」しているときです。
数時間、寝ながらアイシングすることで冷やす時間をつくったり、テレビをみながら、YouTubeをみながらなど、ながらのタイミングでのアイシングがオススメです。
アイシングを行うことで、慢性的な肩痛が楽に、そして、五十肩予防対策になります。
終わりに
肩痛の慢性症状、諦めて放置したら大変なことになるケースがあります。
「また、ケアしてもすぐにもどってしまう」とモチベーションが落ちたとしても、諦めず、大きな症状になる前に、今回のセルフケア3つはもちろん、
症状のある方には1ヵ月に1回は整体ケアをすることをオススメしています。
慢性症状は、痛いのに放置すると、一生ものの症状になることがあります。
五十肩は、放置で治るまで2年間、整体やセルフケアをおこなっても早くて半年はかかるといわれています。
当院は、慢性的な肩痛、五十肩の治療も対応することができます。
手遅れになる前に、今回の記事を読んで参考になったという方は、早めにご相談ください。
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